往訪、サムソンSOFT。

 『消えたマンガ家』という本をご存知でしょうか。

 貸本漫画時代に強烈なインパクトを残したとあるマンガ家、ところが貸本ブームが過ぎた頃からすっかりその漫画を目にすることがなくなった。「あのマンガ家は今何をしているんだろう?」みたいなテーマで、確か"QuickJapan"なるサブカル雑誌で連載されていた1コーナー。
 大変興味深い内容でして、現代にその"強烈なインパクト"を復刊・作者インタビューという形で掘り起こしたいジャーナリストと、既にマンガ家を辞めて隠棲されている・またマンガ家だった時代について語りたくない作者本人、の対比が悲しくそしてしみじみ。


 と、それをリスペクトしたワケではないんですが、烏丸も長年気になっているマンガ家・・・じゃなくて、ソフトハウスが。

c0004568_1436046.png

c0004568_1433555.png

c0004568_148520.png

 そのソフトハウスの名は"サムソンSOFT"
 今は無き"マイコンBasicマガジン"、つまり"ベーマガ"のモノクロ広告ページに新星のように現れるや否や、
なんだかモダンなパッケージに質素なゲーム画面、加えて『移植出きた方連絡して下さい PC、FM、mz、X1』(原文ママ)という強烈なインパクトで持って大登場。

 すわ、なんだこの広告は・・・? と思った人間がどれだけいたのか、っていうか結構いたんだ、って分かったのはインターネッツそしてTwitterのお陰。


 当時、烏丸が住んでいたのは神奈川県横浜市。当時も"サムソンSOFT"の所在地が近所だなぁ、とか思っていたんですが、流石に現地に赴く行動力は無く・・・。


 で、行ってきました。


c0004568_14162224.jpg

 広告に有った住所、神奈川県横浜市保土ヶ谷区xxxx。
 住宅地のある丘の上にそびえ立つのは市営? 県営? ともあれ築年数は30年は余裕で超えていそうな集合住宅、ああなるほど今でもマンションの一室を借りてゲーム開発している会社なんてゴロゴロありますもんね、その先駆けなんですな"サムソンSOFT"。いわばベンチャーだったんですな。


c0004568_14184274.jpg

 目指すのは広告に記載の有った部屋番号。
 道路から建物へは階段。真新しい手すりはワリと最近追加されたものなのかしら?


 で、


c0004568_14211117.jpg

 ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
 ついに来ちゃった、来てしまった"サムソンSOFT"・・・の広告にあった住所。

 あいにく、というか期待していませんでしたがドアには社名は無し。その代わりに世帯主のお名前が簡素な表札に、っておお? 名前が・・・ひょっとして"SAMSUNG"ゆかりの方なのかしら?? でも一応修正版(wの広告には、


c0004568_14302789.png

 『日本の企業です』
 と聞いてもいないのに補足されているんですけれども。

 ともあれ、流石にノックしたり呼び鈴を鳴らす勇気はなく、ぐるっと部屋の様子が見える方に出てみると、


c0004568_14242126.jpg

 なんだかとっても過疎、というか昔の自治体運営然とした質素な佇まい、っていうか人の気配がしないっつーか・・・まぁ・・・ええ。


 周囲の住宅はごく最近の宅地開発のせいか、小奇麗なマンションや戸建てが並んでいたものの、なんともこの"サムソンSOFT"の広告が示す住所だけ取り残されたように不思議に、昭和。

 "サムソンSOFT"という屋号が書かれていなかったこと、また"ガイア"以降の活動について聞いたことがない、っていうかあれから30年近く経っている・・・コトを考えると、そもそもこの住所にお住まいの方が(表札にある名前がSAMSUNGを連想させるとは言え)"サムソンSOFT"の「中の人」とも限らないワケで・・・

 でもなんかこう、広告通りの郵便振替は無理でも、連絡してみたくなる・・・いやいや。



c0004568_14513492.png

 おとなになってしまったから、この"一歩"を踏み出せないのかもなぁ。
by karasuma_usb | 2011-08-07 14:53 | 烏丸の壷

変なコントローラを千切っては投げ千切っては投げ。


by karasuma_usb
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31