【レビュー】SONY JS-70
2009年 03月 29日
今日日ブラウン管、ってまーイロイロと経緯があって自室に29インチ。
流石に古い製品だけあってD端子がプログレッシブ対応じゃない"D1"だったりコンポーネント入力が実装されていなかったり(当たり前ですが)エラい場所を食ったりとさんざん。(しかも畳が傷む傷む・・・)
なんですが、流石に発色も輝度も高くてAVマルチ入力を利用してPS1/2を接続したりだの、S端子出力の映りがやたら良いドリキャスなんかには適。あーやっぱりソニーのブラウン管は好きカモー、なんて改めて。
さて今思えばソニー製品には多大な恩恵を受けつつも件の凋落。取り立てて"信者"だったワケではないのですが、どうしても烏丸の年代だと80年代とか 90年代前半の同社の製品はある種の憧憬にも似た感情で見つめてきたもんで、やはり寂しくもあり・・・ってんで当時物の製品を引っ張りだして、愛でて、みる。
家庭用アーケードスティックにあるまじき、シンメトリデザイン。
当時物、なんて申し上げましたが、パーソナルコンピュータ市場で派手に大ゴケした同社が妙に肩入れしていたMSX、つまり"HITBIT"時代、なので80年代前半の製品。
ちなみにインターフェースは"ATARI仕様"。上手いこと変換すれば現在のPCでも使用可能、って一般的じゃないですが。
さて繰り返しになりますがシンメトリな件。
今日日"左にレバー、右にボタン"が定番ですが、アーケードゲーム黎明期には、タイトルによっては左側にボタンが配置されていたりと混沌。
確かにまー左利きの人にしてみれば右手でレバーを持ちたい、そんな気が遠くなりそうな少数派の意見を汲んだ結果なのか、それとも以前ご紹介した同社の"JS-33"よろしく当時のソニー社内には"方向キーは右手で派"が台頭していたのか・・・ともあれお好み2ボタン。
左右に配置された"1"・"2"ボタンは実はシンメトリではなく、左から順に採番。冷静に考えるとこっちもシンメトリじゃないとオカシイような気がする物の、この配列にも当時の設計者の紆余曲折ヒストリーがあったんだろうかと想像。
ところでボタンのカラーですが、なんだか分かりませんが薄いベージュと濃いベージュ(というかグレー)という地味な配色。個人的にはレバーと同様の赤でも良かったよーな気がするのですが、これもまー当時の同社のデザイナーのセンス、なんでしょうかね。
メカニカルなスイッチ、しかも結構高級なタッチが面白いレバー。
台座の部分の重量が見かけによらずあるようで実に安定。 なれども、レバーの軸自体の長さが一般的なものよりもキモチ長く、かつワイン持ち(ホントはブランデー持ちでしょうか)すると手の甲がボタンに触れるジレンマ。(※左手でレバーをワイン持ちすると、左側の"2"ボタンに手の甲が触れるんですな。"2"がボムだったりすると危険)
ですので自ずとかぶせ持ち、レバーの球を上から握る持ち方一択。
さてボタンの話に戻って。 ボタン自体は現在のアーケードスティックのボタンとはタッチが異なり、スライダーが存在しないのか"しっかり"中心を押下しないと認識されない感じ。感覚としては一般的なパッドのボタンの直径がデカくなった、ってな。
加えてジョイスティック自体に連射機能が付いてないので難儀。
MSXでは後付の連射装置(しかもソニー製)があったよーな気がしているので、ソレとセットで買うことを推奨していた・・・んだとしたらオプションビジネスの先駆け、だったのカモ。
かぶせ持ちが前提、かつ連射が無いので出来ればタイミング押下なゲーム、で勝手なイメージで選んでみたのが・・・こちら。
ドットイートの先駆け、パックマンシリーズの中から"パックマニア"。
烏丸がコドモのころやり込んだ傑作・・・だと思い込んでるんですが世間の評価はどーなんですかね。
※ところで敢えてこの"SJ-70"でプレイするならMSX2版をイチオシ
ナムコつながりだとデフォルトで連射、ボタンから手を離すと"溜め"なこちらも。
"よかった頃のNAMCO"、なんて懐古主義者みたいでヤなんですが、烏丸の青春の1ページ。※しかし青春っていつからいつを指すんですかね
つってもシューティングゲームも格闘ゲームと同様にワイン持ち(ブランデー持ちですが)な烏丸としては操作中に違和感。やっぱりレバーが長いばっかりにちょっとした避け、は不利。※幸いにして大きめな当たり判定が奏功するんですけども
さてここまで本腰で左側のボタンを活用できそうな事例無し。一応思いついた例として・・・定番。
SNKの末期の思い出。2Dでこそ本来の力を発揮できた(らしい)"ハイパーネオジオ64"で、あまり得意でない(らしい)3D格闘ゲーム、しかも左2ボタンで左右移動、右レバーで各種の技を実行という、どーいう精神状態で企画したんだかわからない操作方法だったばっかりに轟沈した逸品。※しかし移植されませんなこれ
さてさて使い道によさそうなゲームを並べては見ましたが、例によって敢えてこのコントローラでゲームをするってのは非現実的。
なれども、ゲーム画面を見つめながら手元に感じる物理的な触り心地、立ち上るレトロ感というか雰囲気。たまーに引っ張り出して触る、なんとなく"飾る用"にしとくのは勿体無い、そんなコントローラ。
デザイン ★★★★☆ 当時のソニーらしさ
操作性 ★★★★☆ レバーのタッチはかなりのもの、ですが
参考URL 検索しても引っかからないという
備考 後述
さてついでに過去にご紹介した製品を。
こーして見ると、かつてのソニー印のコントローラって壮絶なラインナップね・・・それでも烏丸は好き、なんですが拙ブログのコンセプトからすると全然フォローになってないのな。