【レビュー】Intel Wireless Series "Keyboard Accessory"
2009年 12月 27日
これの件。
前回、前々回と計3回に分かれたのはネタ的に語るべきポイントが多い、のではなく単純に同シリーズにぶらさがる製品が3ツ有るから、ってだけなんですけれども。
ともあれ、最後のヒトツとして本キーボードの【レビュー】を、僭越ながら。
Intel製品、となりますと押しも押されぬデファクトスタンダード製品。しかしながらペリフェラルにはそれほど力を入れてなかったのか、烏丸が知る限り同社謹製のキーボードはこれを最後に潰えた、という歴史の1ページな製品なんですな。
キーに使われているスイッチはメンブレン。正直、ここ数年の高級キーボードブームを見てしまうと、「メンブレン=廉価品」なイメージ。
烏丸もメカニカル万歳、黒軸(or茶軸)マンセー、静電容量無接点ハラショー、な嗜好なんですけれども、たまーに「ハッ」とさせられるメンブレンが有ったり。
それがこのスイッチ。
もちろんメンブレンはメンブレンで富士通高見澤が最高峰、でもミネベアもイイネ、みたいなやはりステレオタイプなミーハーなんですが、油断していた好感触。実に素直にスコスコとした軽妙さ加減。マイクロソフト印の廉価版キーボードも悪くないそうですが、やはりそれなりの屋号を持っている企業然、なのカモ。
とは言え、余計なお節介が散見。
米粒サイズ、なメディアキー。
「ワイヤレスなんだから付けるでしょフツー」と、設計者が言ったか言わないかは存じ上げませんが、使います? こーいうスイッチ。
更に右端に定番、のプログラマブルキー×4。
例によって例のごとく、専用ユーティリティ経由(※)ブラウザやメーラーなどのアプリを登録して一発起動、なんですがこれまた個人的には"Orchis"なんかのランチャーアプリを愛用する身としては無用の長物。まーあって困る物ではない、んですけれども。
※専用ユーティリティを起動するためのボタンまで用意しているのも、"Intelっぽさ"かもしれません。
さてこれ以外にも誰が望んだのか分からない"Intelっぽさ"。
"CapsLock"、"NumLock"なんかのON/OFFを示すインジケータ。一般的にこの部分はLEDだったりするんですが、一丁前に液晶表示。
しかしながらバックライトは無く、見えづらい脇の甘さ。コストのかけ方は面白いのですがもう一工夫、ほしかったなぁと。(まぁ眩いばかりに明滅されても困りますが)
さて本題、というか本製品の最大の特徴、カーソルキー。
ご覧の通りの一体型。上下左右を同時に押す局面、ってのは確かに一般的なビジネスアプリケーションでは考えづらい、でもゲームでは有りうる右上・左上・右下・左下のキーコンビネーションには対応・・・つってもやったら短いストローク。
全く同じ形状のカーソルキーにはお目にかかったことは有りませんが、なんかMSXライク。 面白い試みだとは思いますが、正に"誰得"。いや損得で定義出来るカテゴリじゃないのかもしれませんけれども。
さてさて、前回のマウス、前々回のゲームパッドと共通してるファクター、電池のお話。
3本消費、ってのは共通項。
なのですが、このキーボードのみ、単3電池。そのお陰なのかは分かりませんが、不使用時にもゴンゴン減っていたマウスやゲームパッドと違い、フツーに3週間くらい持つ印象。(つっても、最近のワイヤレスキーボードと比較対象になりませんが)
思いの外、「マトモに使える」キーボード。上記の他にも"Intelっぽい"、
回転式チルトスタンドや、折りたたみ式のパームレスト・・・
の、裏面にまで用意されたチルトスタンドなど、病的な凄みを感じさせるギミック群。
正直、この製品に関しては現代版に焼き直してもいいんじゃないかと個人的要望。
デザイン ★★★★☆ でもメディアキーはいらない
操作性 ★★★★☆ あとBlueToothじゃないとヤダ
備考 ドライバはXPまでサポート
参考URL 発表当時の記事
海外でしか正規流通しなかったので日本国内では当時のニュースリリースと極一部の販売情報くらいしか検索で引っかかってこないのですが、Linuxコミュニティでは一時期、何やら議論されていた模様。国内メディアでは結構酷評されてるようですが、見つけたらお手にとって、いやさ購入していただきたく。
※電波法に抵触するけど
※あと電池の減り加減に発狂するけど