【レビュー】バッファローコクヨサプライ ARCADE STICK 13(BSGPAC01BK)
2010年 07月 18日
人生を振り返りますとああ、あの時にあの努力をしていれば・・・とか思ったりしますでしょうか。やっぱりしちゃうんでしょうか。
しないんですな、烏丸は。比較的楽観主義、ってのもあるんですけれども、後からどーにかリカバリーして適度に満足できるセン、もちろんその"満足"もダイーブレベルの低い物差しなんですが、その方が精神衛生上良い、とどっかで納得できる性格、みたいな。
さて今回は"上を見たらキリがない、ようで案外手の届く範囲に最高級がある"ばっかりに一定価格以下の製品が見向きもされなくなっている畸形市場。アケステ市場の新製品、で
インターフェースはUSB、ってコトなんですが公式にPS3での対応も謳っているので、共用周辺機器として大変ありがたい感じ。アケステって場所食うもんねぇ、31個もあると流石に。
で、PC/PS3共用の他に"売り"になっているのは前述しましたように価格。何しろ現在のアケステの市場価格において、烏丸の見立てだと所謂"売れセン"と呼ばれる価格帯は8,000円前後から10,000円のゾーンと、もう一つは・・・前述しました最高級のゾーンで10,000円から30000円。
ゲーム機本体の価格と殆ど変わらない、って改めて驚いちゃったりするんですがこれが何だか常識になっているのがこのアケステ市場。ともあれ、本製品が狙ったのは、そのどちらでもないライン。何しろ、
2010年7月現在、amazon価格が3000円台前半。
アケステで3000円、ってのは今の常識から考えると安い。というか安すぎて不安になるレベル・・・なんですけれども、価格以外の売りが面白い。
アケステ界では一般用語、"ファストン端子"採用。
つまるところ、ボタンに関してはアーケード用の部品が使えますよ、という。ある程度の価格帯以上でアーケード部品と交換可能、ってのは分かるんですが、この価格帯で、ってのは嬉しい話。
でも裏返すと、"アーケードの部品と交換可能だから・・・"という何か先んじて言い訳をされちゃってるよーな気も。実際のところどうなのかしら?
設置面積はコンパクト、なれどもHORIの"リアルアーケード"シリーズのような厚み。重量は1.7キロと、比較的近い価格帯の"FIGHTING STICK V3"の1.1キロより重め。十分な重さ、だけどこれなら設置面積を広くして少し軽くした方が? とも。
製品紹介ページでは高らかに謳われてましたが"30mmレバーボール"。
冷静に考えると三和電子とかのアーケード部品のレバーボールは"35mm"。5mmの差異、はそれほどでもないのですが気になるのがボール表面。
"ツルツル"ではなく"サラサラ"な表面。プラスチックの質感からしっかりコスト削減の努力が見え隠れ、って努力は認めたいけれども"5mm"のサイズ差が結構厳し目・・・なのは後述。
レバー根っこのカバーも妙な形。まぁ付いてるだけ有り難い、と思うばかりなんですが、見た目って重要だなぁって変なところで。しかしなんでこーいうトコロを素直に模倣しないのかしら。それとも何かのコダワリなのかしらん。
さて肝心要の感触の件。
確かにメカニカル、なんですがこれがまた
か、固い!
更に言えば上下左右で感触が違うw っつーこれはちょっと由々しき自体。タッチの固さに前述のボール自体の径の小ささが渾然一体となって、慣れるのに相当苦労しそうな予感が・・・。
で、今度はボタン。
ボタンの配列は"右肩下がり"。
烏丸が普段愛用している初代"RAP"は"右肩上がり"、なので自ずとこの製品の左側、かろうじて右肩上がってる部分を使うことに・・・って、試しにこれまた触ってみますと、
か、固い!(再)
しかも妙なのがタッチがキーボードで言うところの"クリックタクタイル"、つまり押下の途中にスイッチのON/OFFが指に伝わる感触。おまけに反動もガッチガチ。これまた三和ボタンに慣れ親しんだ身としては慣れるのに相当苦労しそうな予感・・・。
と、ネガティブな情報ばかりが先行しているのもアレなので、まずは触って試すことに。
勢いあまって接続するやいなやスパ4@PS3でランクマッチ。(※対戦相手の方々のIDがマスクされてませんが、画質がアレなのでご容赦を・・・)
実際に使用してみて見えたのは、左右の感触が違うレバーは案外カラダが慣れるのが早かったコト・・・なんですけれども、どーにも困るのがボタンがチャタる。つまり1回の入力を2回と判定されるコトが多数。これは動画の左側に、実際のボタン入力の様子が表示されるので是非ご確認いただきたくー。
※って、画質がアレなので申し訳ないですが
さぁ、外観・実際の使用感、ときて気になるのが左様、中身。
早速分解してみたので、ご覧いただきましょうかねぃ。
中身へのアクセスは少々面倒、ネジの数は10本。
実は本体重量の殆どがこの鉄板の重量。
正確に測ったワケじゃないですが、これだけで500グラムくらいあるんじゃないかしら。いやもっとかしら。 ともあれ、角で殴られると確実に死ねそうな素敵重量感。
で、ご開帳。
事前情報、というか公式の情報通りのファストン端子・・・なんですけれども、
レバーは何故かファストンじゃなくって直半田。妙に短い導線がパッツンパッツン。敢えて導線を短くすることで低コストに、だとすれば変に感心しちゃうんですが。
あと気になるのは、
なんかレバーから変な棒×4。
何かと思ったらこれ、支柱? レバー自体に?? なんとも不思議な構造・・・なんですけれども、その支柱がプラスチックで極細。なんかこう、折れるの前提に4本? とか言ってたらば
横の支柱に大注目。既に危険そうなクラックが!
うーん、耐久力、って点もあんまり・・・カモしれません。(でもネジ穴の位置から察するに、三和やらセイミツのネジ位置と違う雰囲気。レバー周辺はバラしてないのでアレなんですが、結構な高確率で挿げ替え"不可")
気を取り直して、予定通りファストン端子接続だった、ボタンの件。
大方の予想通り、なんだかシオシオなボタン。妙に薄っぺらい不思議。
何か製造元っぽい情報はないかしらー、って思ったらばこっちには、
"宝"?
大陸のどこかのメーカー、なんでしょうか実にアジアンなロゴ。流行ってますもんねぇアジアン。違いましたっけ。
ともあれ何がしかの情報が拾えればと思いまして類似画像検索を実行、したんですがあいにく未だ不明。
うーん。
面倒だから総括しちゃいましょーかね。
デザイン ★★★☆☆ 単純に見た目はこんなもん?
操作性 ★★☆☆☆ レバー・ボタンともにデフォは低品質
参考URL メーカーHP(製品情報)
備考 後述
ボタンのサイズが"30mm"
これ「だけ」が売りと言っても間違いない、そんな製品。筐体の強度に不安はあれども、ひとまずバラして中身を総入れ替えする、言い方を帰れば中の基板だけ使う、みたいなコトをオーナー自らが手塩にかけて・・・やればアラヤダ不思議、「出来る子」にッ!
って、そんな苦労するくらいだったら大人しく上のグレードのアケステを買え、って結論になるんですけれども。
ともあれああ無事に、"人柱の儀"完了。