【レビュー】HORI タクティカルアサルトコマンダー3
2012年 04月 08日
なんか最近"てんやわんや"という単語に甘えて。社畜の勢いで邁進中、烏丸です。
いや忙しい、とかいいましてもほとんど定時出社に定時退社、だったりするのでSEやってたころなんかより明らかに稼働時間は減っていてああこれならアフターファイブ(笑)に呑みにケーション(笑)やらカルチャースクール(笑)に通ったり自己研鑽(笑)ついでにがんばってる自分にご褒美(笑)とかいってコントローラを大購入(笑)とかってのは、してないんですな。 ・・・あ、嘘。大購入はしてた。
ってなもんで久々に『すわ』と思って購入したのがこちらの製品。ばっちり旬を過ぎているのはいつものコトなので華麗にスルー、していただきたく。


昨年の製品、HORI謹製左手用コントローラ、"タクティカルアサルトコマンダー3"であります。
左手用のコントローラ、って拙ブログでは長らくこのテの製品に対して"左手用コントローラ"という通称を使っていますが、FPSやTPS、主にPCゲームでキーボードとマウスを併用して使う"ゲーミングデバイス"。 主戦場をコンシューマ向けコンソール、にしているHORIにしては実に珍しい製品・・・なので注目はしていたものの、ここ数年FPSとかTPSで遊ばなくなってしまった身としては、実勢価格8,000円程度とこれまでのPC向けに他社から発売されていた製品よりも廉価とはいえ、なーんか今買ってもーどうせーいつもどおりー積むしー、みたいな。
で、ここは・・・『見』・・・!
って思っていたんですが仕事の帰りに立ち寄った某店で2,980円とかだったので財布の中身も確認せずに左様、レジへ。 んで、拙宅にやってきたという。
しかしながら、前述しました通りFPSもTPSもご無沙汰。ご無沙汰ってのはやっぱり理由がありまして、FPSとかTPSってなんだかどれも似てるでしょう? いや異論はあるんでしょうがなんか見た目とか。なのでうーんどれを買ったらいいのか分からないワー、と思案した挙げ句、和製TPSの中でも相当面白いというもっぱらの評判の

を、買ってきました。
"VANQUISH"を選択した理由は評判という要素もあるんですが、何より動作確認済みリストに上がっていたコト。PC向けの製品だとそんなこと気にしなくてもいいんですが、本製品は"PS3"用の製品。つまり・・・まぁ後述。
さて発売が昨年、ってコトでゲーム系情報サイトで"既"レビューはされているので、
(→4gamer:HORI タクティカルアサルトコマンダー3)
詳細なトコロはお任せするとして、烏丸なりに。
※いあーホントに参考になりますよ4Gamerの記事

さぁ早速PS3本体につながん、として気づいたのは本体と接続するケーブルがやったら長いコト。HORIという企業の消費者への素敵な配慮を感じながら開いたマニュアルには

その配慮の対象範囲がかなりの若年層にも向いていることを知り慄然。いやアレか、FPSのトッププレイヤーを目指すならば、やはりこのくらいの年齢から研鑽してないとダメなのかしらん。
ほいでは早速右手、が担当するコトになるマウスから。

実にシンプルな5ボタンマウス風・・・なんですがご覧のとおり、ホイールはついていないので実質"4ボタンマウス"。
本製品が"DualShock"互換であることから、本家に実装されていない機能をどー割り当てるかーと悩んだ→実装見送り~な予感、なんですが例えばホイールの上下方向それぞれに特定のボタンを割り振るとかで使い道が見えたのにーという不満。ああそうかそんなゲームパッドもありましたっけね。
(→【レビュー】A4Tech GP-11)

人差し指担当、つまり左クリックに"R1"ってのは"DualShock"では"R1"がトリガーになるので妥当、しかしながら中指担当の右クリックには"L1"ってのは、本製品動作確認用に購入した"VANQUISH"では初期設定で『狙う』という機能が割り当てられているのはなんか違和感。(つっても"VANQUISH"側でキーコンフィグするなり、本製品のキー入れ替え機能で変更は出来るんですけれどもね)
本来ホイールがついているはずの場所には2つのボタン。
向かって手前側にあるのが"R3"で"VANQUISH"だとスナイパーライフル装備時にスナイプモードへ移行するボタン・・・って、なんだかどれもこれも使う側が気を使わなくてはいけないのがなんだか面倒な感じ。奥側、つまりマウスのてっぺんに乗っているのが"クイック"ボタン。マウスの感度が[140]未満に設定されている場合、このボタンを押すことで一時的に[140]にできる、と。
ただ、[140]以外使い道がないんですよねぇ、感度。

親指担当の2ボタンは"L2"・"R2"を割り当て。
"VANQUISH"では~ってもう止しますが、ちょっと気になるのがクリック時に妙に深々とボタンが沈み込むトコロ。流石に奥まで押し込まなくてもカチリとした感触が得られるものの、なんだか品質に不安。

ちなみに当然ですが光学式。
で、このマウス自体が"DualShock"で言うトコロの"右アナログスティック"になる・・・んですが、やはりマウスのなりをしているもののアナログスティックのできる範囲内の動きしかできずウーン。 というコトを配慮してか、本製品にはマウスの感度を[60][100][140]という数値の単位が不明瞭な3種類の選択肢で数字が大きいほどセンシティブ。
なんですが、正直"VANQUISH"をプレイする上では(そのゲームの高速性もあるんでしょうけれども)[140]安定。 しかもこれでもマウスを度々持ち上げては下ろすような動作が必要だったり。
気を取り直して左手が担当するキーパッドの方を。

マウス側が"LR"系のボタンをあらかた持ってってしまったので左手側に用意されている"LR"系は"L3"のみ。

ご覧のとおり"SELECT"や"START"などのサブキーといっしょに追いやられているところを見ると、やはり"DualShock"でプレイするFPSでは"L3"の使用頻度って低い様子。("VANQUISH"でも使いませんし)

主要キーとなる上下左右の周辺に"○△□"を、親指が当たりそうなところに"✕"を独立して配置。
上下左右はキーボードで言う"WASD"的。これが"DualStick"の左アナログスティック・・・なんですけれども、早速気づくのはこれがデジタル入力であること。ところが"VANQUISH"では「ブースト」を利用した高速移動でフィールドを縦横無尽に走りまわるのがゲームの肝でして、本製品を使うと8方向縛りに。"○✕△□"は本製品のキーアサイン機能で配置自体をどーにかすることができるものの。。。 これはだいぶ、難儀。
また、右上にあるのが"ウォーク"ボタン。
前述の上下左右がデジタルかつアナログの最大入力前提であるため、このボタンを併用することでアナログスティックを半分くらい倒した入力を再現できる、と。いやぁ素敵な配慮。
なんですけれども、上下左右って左手の小指以外の指を総動員して操作しません? だとするとこの"ウォークボタン"を押している間、上下左右の操作がまともにできないんですけれども? じゃあ、ってんでこの"ウォークボタン"を他のキーと入れ替え・・・ってやろうと思ったらば、このボタンは入れ替え対象外ということでイヤーン。

"十字キー"の位置も右下すぎる、という初触時点で感想。
"VANQUISH"では装備の変更がこの"十字キー"。とっさに操作するには少々遠すぎて焦って被弾、というケースが多いかも。(遮蔽物に隠るなりして冷静に装備変更するリアリティをプレイヤーに要求しているのかもしれませんが)
総括してみるとうーん、キーパッドのタッチは"nostromo SpeedPad n52"にそっくりなので満足できるレベルだとは思うものの、PC向けFPS・TPSの操作は"WASD=デジタル"という図式をそのままコンシューマ向けに持ち込んでしまったのが最大のネックだった気が。
実際、"VANQUISH"を本製品でプレイしてみた感想から、
・ブーストの操作がだいぶままならないことを覚悟
・Aimingは"Casual"もしくは"Casual Auto"
ならばどーにか、みたいな。前者はともかく、普段PC向けのFPSやTPSをプレイしている人がコンシューマでも同じ操作をーってなると、後者の"ゲーム側の配慮"に大きく依存しないと大変不自由な思いをするだけーになりそう。
うーん。
デザイン ★★☆☆☆ デフォルトのキーアサインが今ひとつかふたつ、不親切
操作性 ★★☆☆☆ キーアサイン変更でいいセンまでいけるんですが・・・
備考 定価は9,800円、実勢価格は8,000円前後
参考URL 製品ページ
さて"VANQUISH"をプレイしてちょっと感動したんですが、"DualShock"にうまーく最適化しつつ、初心者に寄せたオプションがそこかしこにあって、ああプレイヤーを育てようとしているんだなぁ、という開発側の配慮が。見た目が実にコアゲーな本作品ですが、久々に。久々に熱い。(もっと早く買っておけよ >烏丸)