【レビュー】Monster Gecko PistolMouseFPS
2005年 06月 08日
先日、岡山の方で職務質問された中国人がバールで警官を殴りつけた上に発砲する事件がありましたが、21世紀にもなって相変わらず世紀末を感じさせる毎日でありますことよ。 中国人。 バール。 職務質問。 ・・・なんかこのキーワードでサラリーマン川柳でも書けませんかね?
発砲なんていいますと拳銃ですが、およそ「拳銃」なんて単語を耳にすると、男子であれば正常か否かに関わらずあこがれたり血沸き肉踊りすぎてトカレフを個人輸入しちゃったりしていることでしょう。 烏丸もそれに漏れず、学生時代はエアガンやらガスガンやらでサバゲーに夢中になった時期もあったものです。今ではとても体力的にも時間的にも、かつ周囲にサバゲーをやる人間もいないので復帰することはないでしょう。だがしかし、烏丸にはFPSがある。
『FPS』
TOBやらGPUやらDDTやら、不明解な略語が跳梁跋扈する世の中に燦然と輝くこの単語。「First Person Shooter」と呼ばれるゲームの1ジャンルであります。烏丸のブログをご覧になっているよーなカテゴリの人には説明する必要もないのですが、有名どころだと「Doom」や「Harf-Life」などの一人称視点のシューティングゲームですな。仕事などで鬱屈した気分を晴らすには持って来い。普段は世間の目を気にして気軽に出来ない大量殺戮も思いのまま。まさに烏丸にうってつけ。
さてこのFPS。PCゲームの1ジャンルとしては、海外におきまして売上の上位にくることも少なくないのですが、不思議なことに国内だとそうでもない。肌に合わないと言ってしまえばそれまでなのですが、やはり原因は殆どのFPSが、ハードウェアに高いスペックを要求すること、PC独自ののインターフェースをフル活用することに他ならないでしょう。
初期のFPSはそれほど要求するスペックも高くなく、烏丸の大のお気に入りの「Doom」なんかはスーファミやらメガドラ等にも移植された実績があります。(あ、「Doom」の前身である「ウルフェンシュタイン」もスーファミに移植されてましたな) しかしながらいつのころか、FPSはPCのベンチマークにも使われるほどハイスペック要求するようになってしまいました・・・そのせいか、プレステ2が出る以前はプレステやサターンには数えるほどしかFPSが存在しないのです。
これは惜しい。
またスペック以外にも、前述しましたインターフェースの問題があります。初期のFPSはキーボードのみで操作するものが殆どだったのですが、ゲームの自由度が増すにつれ、キーボード+マウスが基本となってしまったのです。キーボードはともかく、そのスタイル故にコントローラ中心の操作形態を基本としているコンシューマには、マウスを要求するゲームは受け入れ難かったのかもしれません。
これまた惜しい。
確かに、PCではマウスで操作するFPSも、コンシューマに移植されると、照準移動などをアナログスティック等のデバイスで行なうしかありません。マウスでの緻密な操作が必要だったトコロをアナログスティック・・・これでは面白さも半減してしまいます。
といったトコロで今回のテーマはマウス。しかもPCでFPSをやるため「だけ」に開発されたという逸品です。これは期待大。
『なんかイヤな予感がしてきたのう』by.松尾一号生 from 男塾
キタ─wwヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─ !!
・・・って、タイトルに書いちゃってますもんね。烏丸ったら。
( ´∀`)σ)∀`)
恐らくFPS好きなら誰もが興味を示しながら購入には到らない、そんな製品がこれ、「Monster Gecko PistolMouseFPS」であります。
いやー、どーですかこのパッケージ。今、世間に出回っているマウスの中でも、これほどまでにブリスターケースの似合うマウスは存在しないのではないでしょうか。とにかく飾って美しいマウス。まさしくコレクターズアイテム・・・って、飾ってどーする。
改めてパッケージを開けてみますと、コレこの通り光学式の有線式マウス。実装されているインターフェースはメイントリガーである左クリックボタン、およびトリガー下にある右クリックボタン。そして実際のオートマチックピストルには存在しないクリック機能付のスクロールホイール。(それをいったらトリガー下のボタンも存在しないですが)
ま~、なんとも微妙な配置ですなあ。トリガー下の右クリックはともかく、スクロールホイールの位置は正直、そもそもオートマチック型の拳銃のフォルムを踏襲していること自体に問題があったよーな。これがリボルバー型だったらさぞや美しい形状になったんじゃなかろうかと、烏丸は愚考するのですが・・・
そもそもが「タダの3ボタンマウス」なのですから、機能面については割愛させていただくとして(w、形状についてはもう少し。 この製品、当然グリップの部分を握って操作するのですが、図体がデカい為にグリップを握った右手(左手)が地面から浮きます。これは烏丸の手が平均より小さいってことにも一因だと思うのですが、それでも操作しやすいとは言い難い。なんというか、精密な動きをするのには相当な修練が必要といいますか・・・
実はこの操作感覚に近い製品が他にもありまして・・・コクヨが発売しておりました、「匠」という製品であります。その製品も同様に「手を浮かせて」操作するのですが、やはり同様に使いづらい。烏丸はものすごく文系の人間なので偉そうなことは言えないのですが、力点と作用点が離れすぎているってことなんでしょうか。
烏丸のつたない文章だとニュアンスが伝わらないと思うので、読者ちゃんがお持ちのマウスでも簡単にこの使いづらさをお分かりいただく方法があります。お持ちのマウスの上に、縦向きにしたグーをお乗せいただいた状態でマウスポインターを操作していただけますか?
選択肢.1 「激しく使いづらい」
選択肢.2 「おお! こんなに使いやすい方法があったとは。まさに目からウロコ!」
1.を選んだ読者ちゃん。あなたは正常です。これからも無難なマウスをチョイスするのが吉。
2.を不覚にも選んだ読者ちゃん。ヤヴァイです。末期。来世に期待。
さてさて。あんまりネガティブな視点でものを見つづけてもせん無き事。
肝心のFPSでの使用感を・・・って、これがまたなんとも。前述しましたが正確な動きが出来るようになるのに、ずいぶんと時間がかかることが予想されるのですがこれについては時間が解決すると無謀な前提の元に話を進めます。
が、当然に違和感。
FPSは画面上の照準を上下左右にコントロールするのは周知ですが、この拳銃をムンズと握り締めて奥へ移動すると照準が上へ、手前に引くと照準が下へいっちゃうワケです。もーリアリティ? 何それ? おおよそゲームの方がリアリティを追求していればしているほど、この製品は足かせ(いや手かせか?)にしかなりません。
さらに。
FPSなんていいますとシューティングが基本なワケですけれども、実際のところ白兵戦用の武器を使うこともありますが、これがまた更なる違和感。「Doom」の最強兵器であるチェーンソーも、「大刀」の日本刀も、ぜーんぶ拳銃のトリガー。「Medal of Horner」の手榴弾も、「Thief」の弓矢もぜーんぶ拳銃のトリガー。FPSをやればやるほどに、この違和感はついて回るという・・・
もー、どうにも惜しい。
作り手のイメージと実際が乖離してるってのは入力デバイスに限らず、よくあることではありますが、これは行き過ぎている感じがしまくりですなあ。 どうやら後継機種らしい後継機種も出ていないトコロを見ると、やはり一発屋だったということなんでしょうなあ。
やはり飾って楽しむしかないのかしら。
デザイン ★★★★☆ 後継機種が出るならぜひともリボルバーで。
操作性 ★☆☆☆☆ 練習が必要なマウスって考えると非常にレア。
備考 烏丸の購入価格は1980円ですが・・・定価は8000円くらいするんですよねえ。
参考URL 国内代理店
つまりマウスの代わりが出来る光線銃があればいいのですが。技術的に難しいのかしら?