【レビュー】SPACE International SPACE BATTLE STICK
2013年 09月 16日
メーカーは"ソフトウェア興業"、システム開発に携わっている方はひょっとしたらご存知かもしれない、老舗のソフトウェア受託開発会社であります。っていうか今調べたら今年の1月に本格的に倒産していてビックリ。一時期ブイブイ言ってたんですけどねぇ。直接絡んだことないけど。
まぁいいや。
ともあれ本業の業態から転じてエンターテイメント分野に、というのは今も昔もあったわけですが、その一例の一つ・・・といっても、前述の通り発売されることなく消えたタイトルなんであります。
出典:『ファミコンのネタ!』
で、このスペース・オペラ、開発中の画面からしてマップオブジェクトがファイナルファンタジーにクリソツだったり、後年、同社出身の方にお話を聞いても社内で当時関係していた人間が既に居なかったりと、どうやら負のオーラに満ち満ちていたようで、ひょっとしたらスクリーンショットも88あたりで適当に作ったものだったのかもしれません。(あるある)
しかしながら、今と同様に主流より傍流、傍流よりも亜流を好む性癖の持ち主だった小生としましては、実に楽しみに発売を待ちわびていた、と。だって『スペース・オペラ』ですよ? なんかこう、SF好きとしては、つい期待しちゃうワケですよ。たとえ見えている落とし穴だったとしても。
という不可解な前振りの上で、本日のネタが、こちら。
あっれー、どっかで見たこと有るなーと思った読者ちゃんは鋭い。ド鋭い。
左様、2006年に節ブログでご紹介した、"DAITO Co.Ltd BATTLE STICK 307"と同じ匂いがするこの製品、販売元は"Space International"、で製品名は『SPACE BATTLE STICK』。
実装されているボタンの様子から想像できちゃうかもなんですが、ファミコン用。で、世代的に今どきの"アーケードスティック"なんて言われるような業務用部品を豪華に奢られたものではなく・・・って順に。
早速スティックから洗礼。
"今どきアケステ"では考えられない、んでしょうけどもあの頃はこれがフツーだった「グンニャリレバー」 スーパーファミコンのころにはあらかた駆逐されてしまったあの感触、ああこれこれーみたいなねー。
で、懐古趣味はいいとして肝心のタッチの件。もはや読者ちゃんに置かれましては興味が無いかもしれませんが、これがまた案外悪く無く・・・つってもまぁバイアスはかかります、当時を知っている身としては。んで、本体重量の都合でワイン持ちは厳しく、左方向にめいっぱい倒した時には本体が浮き上がる危うさ。ああこれこれーみたいなねー。
"DAITO BATTLE STICK"のボタンや(恐らくオマージュ元となった)"アスキースティック Jr."なんかと同様に急角度に右肩上がりなボタン。こんななりですがメカニカルなスイッチが入っているらしく感触はカコカコ。若干重めに感じるタッチが意識していたのはセイミツ? ちょっと連打するには厳し目なサイズと相まって、シューティングを遊ぶには
連射が必須な感じ。
連射も"DAITO"のあれと同様にダイヤルによるアナログ設定。結構な速度で連射してくれる感じー。
ファミコンの拡張コネクタに接続する上で都合が良い"1P/2P"の切り替えスイッチ、そして何故かSTARTが右に配置されている不思議。で、この"SELECT"と"START"がやったら重たくって誤操作防止? 誤操作防止するなら配列と同じ配列にしてくれても良さそうなもんなんですが。
さてメーカーロゴ?
の、横に配置されているのがスティックと連動する"BEARING MONITOR"なるインジケータ。赤く光るところが実にお洒落。 お洒落、と言えばボタンの右下にあった、
トリガーの"A"/"B"を示すレタリングも、一丁前にエンボスになっててスゴイ。なんか不思議な気合を感じます。
で、ここまで書いておいてよーやく本題? といいますか、冒頭の"スペース・オペラ"につながるわけです。それは果たして何なのか、と申しますと・・・
天板右下にステッカーとして貼られた謎の文字列。
初見で、この自スティックの効能書き、というか売り文句みたいなものが書かれているんだと思ったら、なんか壮大な世界観が語られている不思議。
A long time ago in a galaxy far, far away...... It is a period of civil war. The Protect Empire and Copytool space ships were fighting violently against each other.
The people were secretly supporting Copytool space ships while they were suffering from pain high tax for software.
At last The Protect Empire started manufacturing final weapon of DEATH PUTER.
なるほど壮大なスペース・オペラが背景に・・・ってよくよく読んでみたら、登場する勢力がコピーツール宇宙船、対する勢力がソフトウェアに重税を課しているプロテクトエンパイア。んでプロテクトエンパイアが最終兵器 DEATH PUTER をついに開発・・・って、頭クラクラしてくるんですが何なのこれ・・・デスプター? デスぴゅー太?? ええ??
SFっていうか架空戦記のフリしたプロパガンダか何か・・・なのかしら・・・。
デザイン ★★★★★ 謎のメッセージが烏丸のハートの刺突
操作性 ★★☆☆☆ フツー、でもあくまでも当時の、フツー
参考URL たぶん絶対違うけど
備考 DAITOの"307"につづいて"077"ってのは一体?