【レビュー】ORtek Eagle-Touch GP-70
2013年 11月 29日
さてOSのバージョンアップで右往左往するお仕事に就いてそろそろ4年だったりするんですが、OSのバージョンアップが数年に一度、とか牧歌的な時代だったなぁ、と
思うわけです、Windowsの"98"とかの数字を見て。
Windowsの98、といいますと"無印98"でUSBに暫定対応、99年にリリースされた"98 SecondEdition"で、USB1.1に本格対応、とゲームパッドというか入力デバイスに取って転換期のころ、なんですな。本日はそんな頃合いのゲームパッドから。
キーボードを中心にOEM供給元として知られる? 台湾のORtek社の製品。
今日日アナログが無いコントローラなど選択肢に入らない、ってお考えの読者ちゃんもいらっしゃるでしょーが、ちょうどこの頃ってアナログが"スティック"じゃなくってメーカーが思い思いのUIで実装していた時代。で、もちろんコストなどの問題からデジタル入力一択でリリース※するベンダーも多かった、と。
※つっても実は中身がアナデジ変換してたりするんですけどね
と、まぁご覧のとおり取り立てて見どころの無い製品なんですが、Windows98、という単語をこの2013年に街角で見かけたりしてウッカリ購入、みたいなノスタルジックな烏丸のキモチもお分かりいただきたく、みたいな。
実に「この頃っぽい」シルエット。ゲームパッドにはグリップが有って当たり前、な風潮はPlayStation全盛な感じ・・・なんですがセガっ子としてはセガ型のパッドにもっと流行って貰いたかったなぁ、なんて今更。
本体の黒、はともかくボタン類一式がグリーン気味なグレーという点が、同世代のマイクロソフト"SideWinder"シリーズを彷彿させる感じ。
大柄な図体に均等サイズの3ボタンが2セット、合計6ボタンが配置。ちょっと親指の担当範囲としては広すぎでして、グリップを握らせる形状だと4ボタンがいいところなのかも、と反面教師気味にー。
方向キーは未だにごく最近まで海外の塩味が効いたコントローラで見かける形状。
すり鉢状の指ざわりは日本人好みじゃないかなぁ、ってのと、コントローラを垂直に立てた時に、真上方向じゃないんよね方向キーの上が。これもまたグリップを握らせることを強要している現れなんでしょうか。
クリッキーなLR。グリップのサイズを考えると、LRの中心を押すのは結構難儀でして、であれば端っこを推しても反応してくれるような工夫が欲しい。 というご要望に応えている地道な手心。なんか「らしくない」なぁ、とか思ったりしたんですが、『配慮? ハァ?』みたいなスタンスのコントローラとたくさんすれ違い過ぎてすっかりスレてしまった己を反省するっつーか。
で、なんか新古品だというのに"R"の方が柔らかめ、とタッチが違う不思議。 しかしよくよく考えると中のメンブレンゴムもいい感じに劣化してそうなんよね、15年も前の品ですし。
さて中央には、
今日日信じられないレイアウトで背面に配置されているの連射スイッチ。
トグルを"ON"にすることで全てのボタンが連射になるという、平等かつ融通の利かない仕組みにドキドキしちゃうんですが。うんまぁ無いよりマシよね、的なねー。やっぱりこのあたりは入力デバイスの会社だからコントローラも作っとけ、みたいな軽い気持ちの現れなのかしらー。
ついでにパッケージ。パッケージによると"Eagle-Touch"はORtek社の商標だそうなんですが、なるほど"Eagle-Touch"で画像検索すると、同社のキーボードばっかりが引っかかるんですね。逆にこのコントローラが引っかからないのは、あくまでもブランドサブセットだった、ってコトなんでしょうか。
デザイン ★★★☆☆ 如何にも「あの世代」感
操作性 ★★★☆☆ 大柄な感じが日本人向きじゃないんですが、普通
備考 後述
参考URL メーカーHP
Windows98あたりから、USBのHID(ヒューマンインプットデバイス)については吊るしのドライバーが用意されたから、ってことなんでしょうが、パッケージにはコントローラ本体の他にインストレーションマニュアルの紙切れ一枚。
なんかこう、独自実装でフロッピーやらCDやらを付けている他社製品と比較すると実にシンプル、というか本気度合いが薄めで残念な感じ。 とは言え、この時代の海外製品なんかだと当たり前のことだったりするワケで、つまり何が言いたいかというと個人的には箱が大事、みたいなねー。
しかしこんなものをジャンク屋の店先で見つけて興奮するような大人になるとは思ってなかったなぁ、子供の頃。