【レビュー】IBM Wireless Navigator Pro Keyboard
2006年 02月 18日
冒頭からブチあげましたけれども、ふと手元を見ると自宅マシンに接続されているキーボードの購入価格が300円であることに気づいて愕然。
あれーおかしいなー、こんなヘッポコキーボードでネトゲにご執心なんてー・・・
で、なんでまた自称(?)ヘッポコキーボードを使用しているかと申しますと、これには深いワケが。実は烏丸、直前までコタツからPCまでをワイヤレスでコントロールする環境を構築しておりましてな。まぁ要は、自室唯一の暖房器具であるコタツに一度入ったら二度と出ないぐらいの覚悟完了ビルドを構築しようと思ったのに他ならないワケですけれども。そうなりますと必然的にワイヤレス。コタツの上にだらしなく伸びたケーブルは、気品漂うコタツライフの何よりの障害。すなわちコタツの上にはミカン以外許さないくらいの気構えでワイヤレスキーボードライフに取舵一杯、と。
とは言え、ワイヤレスならどんなキーボードでもいいのかっつーと、さにあらず。
実際に店頭などでワイヤレスキーボードを物色した経験のある読者ちゃんならお分かりいただけるかと思いますが、現時点で購入できるワイヤレスキーボードの無線方式は3つ。
1.BlueTooth
2.赤外線
3.RF無線
上記の通り。
「旬」で考えるならば、どー考えても1.BlueTooth。無線LANみたく通信速度やら距離のバリエーションが複数あるのが一時期心配の種でしたが、どうにか現在の規格に落ち着いたご様子。マウスやヘッドセットなんかでは、それこそ店先の1コーナーを構築できるほどの商品バリエ
ーション。しかしながらキーボードとなると、不思議とこれが少ない。量販店なんかで購入できるのは、Microsoftのコレか、Logicoolのコレ。
前者はエルゴであることがあんまりゲーム向きじゃないってことと、底面積が大きすぎるのででパス、後者は無念、お値段が高め+パンダグラフ。テキスト打ちならパンタでもいいんですけどね。ゲームやるにはちと心配。
続いて第二の選択肢、赤外線。こちらはキーボードに関しては製品のバリエーションも多め・・・なのですが、何故かマイナーブランドばっかり。不思議と一流メーカーの製品には見かけない無線規格。
まー赤外線なんてーのはいわゆる「枯れた」通信方式。テレビのリモコンのボタンの数が増えただけー、なんて考えれば弱小なメーカーでも比較的容易に製品投入できるってことなんでしょうな。秋葉原なんかをちょっとウロウロしただけで簡単に職質、いやさ食指をそそりそうなキーボードが・・・見つかるのですが、ハタと気づいた問題点。
赤外線ってのは光線。ってことは受光部との位置関係が悪いとキー入力が途切れる恐れ。特にコタツとPCの間に小動物が通ったりする恐れのあるわが家では、ちよっとその恐れは実に現実的なんですな。またしてもゲームで使うにはチト心配。
ほいでは最後の選択肢、RF。
これも赤外線と同じくポピュラーな無線規格。特にマウスなんかでは受光部との角度を気にする必要がないだけ、赤外線より安心感がありますな。この枯れた無線規格でキーボードならば店頭はもちろん、ヤフオクなんかで検索をかけたりすると新旧含めて結構な数の製品が・・・って、何故かマウスばっかで不思議とキーボードが見当たらない。
見当たらない、なんて申しますと単に烏丸の探し方が悪いだけなのかもしれませんが、どうにもないんですこれが。うーん困ったにゃー、と途方にくれながら所在なく畳のケバなどをむしっていたら思い出した。
持ってるじゃん烏丸ったら。
そんなこんなで結局コレ。
IBMの「WirelessNavigatorPro」であります。無線方式は前述のRFで、しかもうれしいテンキーレスでマクロボタンとポインティングデバイス付き。
燦然と輝くロゴマーク。もー烏丸の要件を満たしまくり。これならコタツの上をひっ迫しませんし、空いたスペースにミカンの皮をうずたかく山積みすることも可能ときた。一昨年だかに購入した後、そのままろくすっぽ使わないまま押入れにしまわれておりました。
拙ブログで何度か書きました通り、烏丸ったら一丁前に英語配列大好きッ娘。この製品ならその点も大安心。日本での正規流通は無かったのか、英語配列のみなんですな。これならば間違えて日本語配列を購入したことに帰りの電車の中で気づいて途中下車、一度も立ち寄ったことのないホームセンターで七輪と煉炭を購入してしまうような衝動とも無縁、と。実に良心的。
見た目もコンパクトだし何よりIBM印。IBMのキーボードの良さだけは風の噂に聞いたことがある、まだキーボードに無頓着な女子中学生にも、IBMと聞くだけでおっきしちゃうお兄さんにもおすすめですぞ。
デザイン ★★★★★
操作性 ★★★★★
備考 ・・・
・・・
・・・・
・・・・・いやいやいや? まだ話の途中ですよデッカードさん!
確かに烏丸、IBMと聞くだけでおっきしちゃう女子中学生なんですけれども、このキーボードにはイマイチっつーかダイーブ納得がいかない。 烏丸にしますと、おっきできる(←しつこい)IBMのキーボードって言いますと、いわずもがなバックリングキーボード。ところがまあ、質実剛健を地でいくバックリングがワイヤレスキーボードなどという流行におもねったモノに採用されているハズもなく、当然のようにこの製品にキースイッチはメンブレン。しかも品質もチト低めな感じで、叩いていてもチィとも楽しくないっていうかストレスを誘発。
メンブレンてだけならコストダウン以後の同社のキーボードにも採用されていたので、まぁそういう意味では鼻息荒く否定することもないのですが、どうにも明らかに同社のクォリティを満たしていない感じ。
他にも気になる点が。
なんか末期的に黒ずんだ乳首のようなポインティングデバイスが右上に。
そしてデザインを気にした形跡のないボタン二つが左上に。位置的には、確かにワイヤレスキーボード然とした位置ではあるのですが、同社にはホームポジションから極力指を動かさないで使える「TrackPoint」があるはずなのに、何故に右上黒乳首。メンブレンは許せても、この点についてはどーにも合点がいかない・・・う~ん、どして?
で、気になって裏側を見ると、
確かに「IBM」のステッカー。
しかし同じく貼られているFCC-IDを検索してみたところ・・・実はMicroInnovation製であることが判明。なーんだかあんまり聞きなじみのない社名がでてきて不思議なキモチ。と同時にあっという間に合点がいく不思議。
で、このMicro社、どうやらHPやらその他のメーカにもOEM供給元として商売をしているようで、プロダクトのリストを覗いてみると、まー出るわ出るわどこかで見たようなキーボードやらマウスの写真が。ここ数年の大手PCメーカのキーボードの質が低いのは、こーいうのが原因なんでしょーかね。(いや、Micro社の製品の品質が一律低いってことはないんでしょーけども)
じゃあこれ、ただのIBMロゴのプリントがされてるだけのしょっぱいキーボードなのかー、なんて。正体が分かっちゃうと、なーんか急激に愛着が薄れちゃったり。許せそうだったDELキーの位置(カーソルキーの左(!))やら、少しイマイチな受信感度も、あー、やっぱりIBMじゃないからなー、なんて嘆息しつつ納得しちゃったり。
デザイン ★★★☆☆ ごくフツーのワイヤレスキーボード
操作性 ★★★☆☆ ワイヤレスキーボードらしい配列
備考 やっぱしBlueTooth一択ですかねー、今日日
参考URL
で、愛着が薄れた結果、冒頭の300円キーボードを一時的に使用してるんですが・・・
これはこれで、カーソルの上にウィンドウズキーが2個あったり
親の仇のようにマルチメディアキーが縦並びしていたりと、なかなか異次元チック。
まー300円のキーボードなのに沢山余計なキーがついていてオトク、とプラス思考してみる。みかん色だしな。