【レビュー】A4Tech KBS-835RP
2006年 04月 04日
いやいや先だって拙ブログにて「RealForce」購入計画を声高らかに宣言、某有名オークションで押入れのガラクタを順調に処分して、一歩また一歩と目標に向かって前進していた矢先、車のタイヤがパンクする事件発生。
どうやら補修ではなく交換一択らしく、15000円の出費確定・・・orz
オークションでの売上は現時点で25000円弱ですから、結構な後退。まーもう少しノンビリやれとの啓示なのかしら? しかもついさっき犬の雲古踏むし・・・。
さて本日はキーボードネタ。烏丸ったらコントローラだけじゃなくってキーボードも大好きッ娘、ってのは拙ブログでなんども書いているんですが、そんな烏丸所有キーボード群の中に、すさんだ烏丸のココロを癒してくれそうな一品がありましてな。今回はこれ・・・なんですけども、ちょっと先にこれをご覧あれ。
台湾はA4Tech社のマウスであります。写真のモデルは「WOP-35COMBO」
世の中のマウスがその体内に玉ッコロをはらんでいた時代からある製品ですな(画像のモデルは光学式の後期型)。左側のホイールは通常の縦方向へのスクロール、右側は横方向へのスクロールという機能。マウスのスクロールホイールが実装された97年くらい? 各社からホイールに対抗する形で第3のスイッチが雨後のタケノコよろしく乱立していた折、まさかのホイール2個実装で当時話題にのぼった・・・んですがご存じですか?
烏丸も初めて見た時は「なにこれw」ってキモチだったのですが、実際に触ってみるとナカナカ快適。粗暴なようですが、いい意味でダイナミックなアイデアだったと後々に感心したもんです。なにしろ実際に使ってみるとこれがナカナカ。まーホイール自体は同社のアイデアではないですし、しかも今日日チルトホイール大全盛ですからねえ。部品点数も増えることだし、残念ながら同社もダブルホイールの新作マウスは出さない様子。
さてマウスではそんな偉業(?)を成し遂げた同社。多くのマウスメーカーがそうであるように、キーボードも出してたりして。しかもヘンテコなヤツ・・・それがこれ。
これこそが同社自慢の「A-Shape」であります。
なにが自慢なのか上記の写真からだと一見、判断がつきづらいかと思うのですが、拡大してみるとこんな感じ。
菱餅か杏仁豆腐か、ちょっと不思議な形状をしているキートップ。これこそが「A-Shape」なんですな。
では「A-Shape」とは何ぞや、と言いますと、A4Tech社のサイトにはこんな記述。
さぁて得意のExcite翻訳をば。
A4 TechのExclusiveの「A形をしている」Key Layoutはあなたの手首と腕からRepetitive Strain Injury(RSI)を防ぎます。 「A形をしている」キーマッチをあなたの指がタイプしている間に自然に最大の安らぎを動かして、備える方法の中心に置いてください!
あーもうなんだかワガンネ
って、要は「RSI」という疾患から手首やら腕を守る、というコトのご様子。じゃあこの「RSI」ってのが何なのか、それは各自ググっていただくとして・・・(いやそんなコトで手を抜くなよ>烏丸)、つまりは腱鞘炎のコトなんですな。
腱鞘炎、これはコンピュータでお仕事をしている人間には、いつ訪れるともしれないやっかいな病。一度かかると完治まで長い時間を要する上に、最悪その仕事自体も満足にできなくなる恐れがあるとか。
しかしながら、インプットデバイス業界全体でそれに対する取り組みは、かなり昔からされていますな。代表的なところだとエルゴノミクスキーボード。これなんかは大手だとMicrosoft、Logitech(Logicool)、極端なところだとKinesisやらMaltronなどなど。
ところがエルゴ配列というのは、いわゆる「普通の」配列に慣れてしまうと、初見で少なからず抵抗を感じるモノ。その点、このA-Shapeの配列は、ごく一般的な英語配列。ちょうど「普通の配列」と「エルゴノミクス」の間を埋める稀な製品と言えるのカモ。これならば、気負うことなく腱鞘炎対策できる予感。
ほいでは、実際のキーをクローズアップしてみて見ますかね。
上であげた画像と、Enterキー周辺、ファンクションキーの画像ですが、このように普通のキーボードと同じく、四角い枠の中に菱形キーが敷き詰められていることがわかりますな。カーソルキーよりも左側、つまりメインでタイプするキーのみがこの特殊な形状をしている、と。
さらにホームポジション部分。右手のホームポジションのすぐ左、「H」の部分から斜めに配色が異なるキーが。右手の人差し指で触れると・・・
この色違いのキーだけがシリンドリカルじゃないキートップ。一般的なキーボードだと、「F」と「J」にホームポジションを示すポッチがついていますが、この製品の「F」「J」には更にアーチ型のエンボスが。この組み合わせのおかげで更に指先で探りやすくした感じとでも言いましょうか。でも前者に関しては指が滑りそうな気がが・・・しますが、そんなことは無くキーを見ることなく実に自然に指がホームポジションを見つけてくれて愉快。
で、実際のところこの「A-Shape」の烏丸的感想。
実に「いい」
なんか毎度いい加減なレビュー記事ばっかり書いているので、あんまり含蓄がないのは自分でもよーく分かっているんですが、なんとも自然にタイピングできるんですなコレが。
この「A-Shape」が目指すところの、手首や腕への負担軽減、というお題目に関しては、もっと長時間の使用が必要なのでご容赦いただきたいのですが、ホームポジションから他のキーへ指を動かした時の自然さがとっても新鮮。
なんて言うんですかねえ、指を動かした先に目的のキーが待っていてくれる感覚っていうか。
烏丸もタッチタイピング出来るようになって、かれこれ10年以上経ちますが、たまーに2つのキーの間を押してしまうことが。しかしこのキーボードではそれが大分軽減される予感。これなら常用してもいいカモ・・・
と、言いたいところなんですが。
残念このキーボードのスイッチがイマイチ。
なんかこー、どこにでも転がっている安物メンブレンのタッチなんですよね・・・キー自体もシリンダと一体成型だし・・・なんかカチャカチャとしょっぱい音がするし・・・惜しい。実に惜しい。
実際、キートップの形状こそ一般的なキーボードと違えど、キートップより下、つまりシリンダ以下の作りは共通項。であればタッチにも少しはコダワって欲しかった。例えばこのキートップに東プレのスイッチとか・・・いや、スゴい値段になりそうですが。
腱鞘炎予防に効果的かどうか、という点になると長期間使用しないことには分かりかねるのでアレですが、烏丸がちょっと使用した感じでは、実によろしい、というか「優しい」キーボードだというのが感想であります。タイピングも心なしか早くなるような錯覚。
腱鞘炎が心配、でもエルゴ配列はちょっと・・・という向きには両手をあげて薦めたいキーボードですぞ?
デザイン ★★★★☆ これでスイッチが良ければ・・・
操作性 ★★★★★ 目当てのキーが待っていてくれる不思議
備考 日本語配列はありませんので、腱鞘炎が気になる英語配列ユーザ向きなのかしら
参考URL メーカーHP(日本のサイトにはA-Shapeの紹介が無いです)
そうそう。
このキーボードはRF無線方式。同じくRF無線のマウスがついてくるのですが・・・
なんと無線と有線両対応。ますます優しい。