【レビュー】HORI スーパーロボット大戦コントローラ
2007年 01月 06日
さて昨年、似非コレクターらしく所有コントローラを飾るべく、自室の床の間にコントローラ整理棚を作ってみたらアラ不思議。烏丸が所有しているコントローラ群って案外箱が残っているモノが少なかったり。っていうか「購入→開梱→箱捨て」ってのが一連の流れになっているあたりに似非の似非たる所以(ゆえん)、が見え隠れ。
ともあれ、整理棚を作ることによってこれまで文字通り死蔵しっぱなしになっていたブツに目を向ける機会にを得ることが出来たのはもっけの幸いだったかもしれません。(と、同時に家人からの厳しい目を向けられる機会にもなったワケですが)
で、その「死蔵」されていたコントローラの中から今回は"比較的"所有数の少ないカテゴリから左手用のこんなの。
国内コントローラメーカーの雄、HORIの「スーパーロボット大戦コントローラ」であります。
"スパロボ"といいますとバンプレストの長い歴史を持つシミュレーションゲーム。残念ながら烏丸はスーファミ版の"第4次(一生懸命ダイモスを育てていたら終盤ダイモスは宇宙に行けないコトが分かり絶望)"以来、手を出していないんですが、相変わらず根強い人気があるご様子。っていうか、同ゲームの歴史やらなんやらはwiki参照。
あ、ちなみに上記のwikiは内容が濃すぎて読みふける可能性があるので、時間がある読者ちゃん以外はスルー推奨。
さておき。
この製品はプレステ用。パっと見でお分かりいただけますとーりDualShock2互換なんですな。
言ってしまえばDualShock2を分解してそれっぽいガワに放り込んだだけ、みたいな。しかしプレステには同社も含め数社から"片手用"のゲームパッドは複数発売されてはいるものの、こーいう据え置き型の片手用コントローラってのは稀。っていうかチト競合製品が見当たらない感じ。単にそれだけでも所有する意義が見出せる・・・って末期?
しかしそのコンセプトは据え置きでない"片手用"ゲームパッドと同様、空いた手で攻略本を参照したり、マッピングしたり、
ほいじゃー毎度。それぞれのインターフェース部を順に。
Belkinのn52やMicrosoftのストラテジックコマンダー、Clawなどと同様、パームレストを装備。プレイ中は手首を浮かせることなく、ゆったりと乗せるような感じ。
とはいえ、n52やストラテジック~等とは異なるのがパームレストの隆起の仕方。
こんな感じで薄型。前方(写真左方向)に向かって徐々に膨らんではいるものの、比較対照となるそれらとは比べ控えめ。まーこの控えめ具合がのちのち吉と出たか凶と出たかは・・・後述。
ちなみにライバル(?)機のパームレストはこちら。上がBelkinのn52、下がClaw。どちらも前方(写真右方向)が大きく膨らんでますな。
最近のHORIでは当然のカタチ、である十字型の方向キー。
n52なんかと同様に前方が"上"、なので写真だと右が上であることに注意。
スパロボをプレイするにあたってはそれほど問題でもない、とは思われるものの、HORIにしては珍しく(?)全方向同時押しが可能に近いタッチ。こだわれば気になるがこだわらなければそれまで。
キーボードのカーソルキーを連想させるものの、冷静に考えれば"WASD"を模していると伺える○×△□ボタン。あーこれならUSB変換してFPSでも使えそー・・・なんて夢想してしまいますが、キーボードよろしく使うには若干ストロークが浅め。
単に横1列に並べるにはスペースが無かったからこの凸型配列ってことっぽい。サイズもサイズなので人差し指から薬指までを同時にボタンに乗せるには窮屈・・・うーん、やはりコンセプトが異なるってことなのかしらん?
ここで貴重な(?)比較画像
(ストラテジックコマンダーも並べれば良かったかしら)
律儀に実装されたアナログスティック左右。大変面白い配置だとは思うんですが、左を薬指(or小指)・右を人差し指で使うことを前提にしているとしても扱いづらい。っていうか実に厳しい。配置が窮屈ってのもあるんですが、一番の原因はパームレストの高さが足りないことが原因のような、ってのが烏丸の個人的な意見。エルゴノミクスから遠いというか。まぁそもそも左右のアナログスティックを同時に使用するよーなゲームはそもそもこのコントローラ向きではない、という大前提がHORIにはあったのかもしれませんが。
さてLR。
岩盤にヘバりつくフジツボのごとく群生しているLR。フジツボというと例の都市伝説を思い出して軽い眩暈。
ともあれなんとも特徴的な配置。人差し指から小指のそれぞれが自然に触れるように配慮されてるんですが、どーにもストロークが浅くタッチも悪い。なんか押してるんだか押してないんだか。場所柄、握りこむ感じで押すことになるんですが、ここでもパームレストの形状が悪いばっかりに、なんかこう握りこみづらい。
○×△□の右上に配置されているのがSELECTとSTART・・・じゃなくてSELECTとRESETボタン。SELECTはともかくRESET、これこそがスパロボコントローラの"スパロボ"たるゆえん。
スパロボはウィザードリィ・ファイヤーエムブレムと並ぶRESETゲー。特に後者はシチュエーション的にもまったくと言っていいほどいっしょで、こちらの攻撃が予想に反してかわされればRESET。大事に育てているユニットが殺されればRESETと、とにかくRESETする機会に事欠かない。
しかしながらプレステにはRESETボタンが無い(PS2には有りますが)上に起動時間にCDアクセスを含むとゆー二重苦。なのでコントローラのL1~R2とSELECTとSTART同時押しでRESETという、所謂"ソフトウェアRESET"の機能があるんですが、その同時押しをこのRESETボタン一つで実行可能、と。
ま、それはいいんですが。
○×△□に近すぎね?
なんかねー、ついウッカリ押しそうになるんじゃないかとの懸念。っていうかですな、こーいう小さい突起物ってのは、ついつい触りたく・・・なるんですが烏丸。烏丸のような知的好奇心あふるる快男児には、こーいう配置は危険な感じ・・・。
とは言え、PC用のゲームで使う分には、敢えてこのボタンの組み合わせ(L1~R2とSELECTとSTART同時押し)にマクロを定義でもしない限り、用途が無さそう。PSのエミュレータぐらいでしか活躍の場は見出せませんなぁ。
最後にSTARTボタン。
本来ならばSTARTボタンはSELECTボタンと対になって配置されているものですが、この製品の場合はANALOGボタンとセットで配置。
なんかRESETボタンと入れ替えたい気持ちにかられますが、無念RESETボタン自体がハードウェア的にボタンの組み合わせのスイッチになっているので・・・JoyToKeyとかでもどーにもならないとゆー。
うーん。
うーん。
なんかこう、方向性がファジーすぎるというかHORIらしからぬ作りこみの甘さが散見されるというか、いやそもそもHORIはリアルアーケード以外の製品ではそれほど作りこんでもいなかったか、なんて今更考えさせられた製品ではあります。
とはいえ。
そもそも"スパロボ"を謳っているどころかPS用、つまりPCでの使用を前提としていない製品なワケで、所詮烏丸が『やれアナログが邪魔』だの『LRのボタン配置がフジツボ』だの言っても詮無きこと。うたい文句どおり素直にスパロボで使うなり、アクション性の薄い(反射神経を要求しない)ゲームであれば、それ程不満なく使えるのかもしれませんが。
でもなー。
でもなー。
なーんかなー。
デザイン ★★☆☆☆ モー少し大胆に再設計して再販希望
操作性 ★★☆☆☆ n52とかと比較しないほうが
備考 結局、スパロボではアナログスティック使うの?
参考URL メーカーHPは左のリンク集から
ところでこの"スパロボコントローラ"、実は2種類のバージョンが存在しているようで、烏丸が所有しているこの黒1色バージョンの他に、青・銀のカラーリング+スパロボバッチ付きが存在。後者は限定版のようなのですが、そこかしこで新品で見かけるんですよねぇ。