【レビュー】GRAVIS GamePad Pro
2007年 02月 04日
いやいやどーなんですかねVista。どうも最低動作環境が軒並み上がったようで、メインメモリが512メガ、グラフィックボードもVistaご自慢のAeroに対応したモノが必要とか。烏丸のメインマシンもとりあえずメモリ768メガにRADEON X800GT(256)なので、イケそうといえばイケそう。なれどもVistaには非常に難儀な問題点が・・・それは
「ゲ ー ム ポ ー ト が サ ポ ー ト 落 ち 。」
ちなみにソース。
上記リンクはVistaのβ(まだ"Longhorn"と呼ばれていたコロ)のフィードバックFAQが元ソースなんですが、製品版もこの調子? まーWindows2000が出たあたり、つまりWindowsが"NTベース"になったあたりから、ゲームポートのゲームパッド・コントローラ類が既にレガシーデバイスになっていた、といえばそれまでなんですけれども・・・。
たしかに、今日日PC用のゲームパッドと言えばUSBばかり。それどころか、先日まで次世代機、気がつけば現行機種となっているPS2やWii、発売して一年強経つXBOX360までもがインターフェイスにUSBを採用している始末。ここにきて"UniversalSerialBus"の面目躍如、なんですな。
しかしながら烏丸のコレクションの中でも「これは面白い」と思える製品のほとんどが、"インターフェイス:ゲームポート"だったり。仕方なくOSはWindows2000のままでいるワケですが、その環境ですら、コントローラ添付のドライバが対応してないなどで、やむなく95互換モードで動かしたり、あきらめて2000標準のコントロールパネルをコネクリ回す以外に無い状態。・・・うーん、なるほどVistaで切られるのも仕方が無いんでしょーねぇ。
とは言え。
烏丸のような"レガシーデバイス"採用のゲームパッドやらコントローラ収集を趣味としているよーな読者ちゃんにはお分かりいただけるとは思うんですが・・・"ゲームポート→USB過渡期"のモノって、面白い製品が多いんですよねぇ。と、言うワケで当分の間は"ゲームポート"のコントローラを【レビュー】していく方向で。
1発目はこちら。

あ、間違えた。

こっち。
カナダはGravis社の「GamePad Pro」であります。例によって"Pro"とついているのはベンダー側が用意してくれているツッコミどころというコトでスルー。しかし枕になっている"GamePad"というのはあまりにも包括的過ぎるネーミングが、同社の投げ遣り感を表していそうな雰囲気。
接続インターフェイスは前段の通りゲームポート。同型の色違いでUSB版もあるんですが、そちらは残念未所有。(まぁ置いといて) とは言え、Windows標準のドライバーで動作するところでPnP風味。
さて形状は、先だってご紹介させていただいたBLAZE社の"潜雷"と違って、「一応」オリジナルの金型。ただしグリップやらボタンの配置は極々、近似値。

(写真がちょっと悪いですが)若干"オリジナル"より大きめのサイズ・・・いや嘘。リスペクト対象(?)のプレステ初代コントローラと全くと言っていいほど同じ大きさ。実際は真中のブリッジ状の部位が太め、とはいえ手に触れる部分は同じサイズなので目をつぶって触れたらどっちがどっちか分からないかもしれません。
海外製のコントローラの多くがアングロサクソンの手のサイズに合わせて設計されているコトを考えると、それだけプレステが売れた(="ユニバーサルサイズ")ってこと、なんでしょうかね。

ソニーだけをリスペクトするのは不公平(w だと思ったのか、かつての王者、任天堂への配慮も忘れていません。メイン4ボタンのカラーリングが非常にSNES風。
しかしながら北米市場で販売されたスーファミ(SNESですな)のボタンカラーはシックな紫。烏丸所有のこれは国内版(後述)ですが、海外市場向けの「Gravis GamePad Pro」はボタンカラーが紫なのかしら・・・だとすれば欲しい。

LRは2個づつ。ストロークは深めで本家よりも好み。

レタリングまで・・・

そっくり。

楕円形(と言っていいんでしょうか)が押しやすいSELECTとSTART。こちらは本家っていうかソニーのよりは押しやすい感じ。 そーいえばプレステのSTARTボタンは前述の画像のとおり(音声)再生を連想させる横向き三角。 なんですけれど、STARTボタンで音楽再生とかした覚えがありません烏丸。

思い出したかのようにオリジナリティを主張してるのが方向キー。若干紫がかった感じのする青味が不思議。ストロークはかなり深め、かつ表面の十字型エンボスが浅めで、指触りに上下左右が認識しづらいとゆー。その為ハッキリと8方向入力できないのが難儀・・・。
で、これにはオプションが。

にょき。
いや喜びの余り常軌を逸してしまいましたが、これが"ねじり込み式"の棒状アタッチメント。装着することで

それにしても雄雄しい。
同じようなギミックとしてはかつての準王者(?)、セガから発売されていたSG-1000およびMarkIII、MasterSystem付属のゲームパッドもねじ込み式のアタッチメントが付いてましたな。ひょっとしてそれのリスペクト・・・なのかしら。しかしもーちょっとリスペクト先・リスペクト要素を吟味して欲しかったキモチ。
ところで聡明なる読者ちゃん諸兄はお気づきかと思いますが、プレステ準拠のボタン数ってことは○×△□にLR×2とSELECT・STARTの計10ボタン。こんなのゲームポートで対応してたっけ?

そーなの。実は動作するボタンとしてはたったの4ボタン。あーなんかコンシューマにおもねって見たけども規格がそれを許してくれなかった、みたいな。
なので実際に独立したボタンとして動作するのは右手親指担当の4ボタン。じゃあLRは? ってーとこれがL1とR1がなんと左右(しかもデジタル)、L2とR2がボタン1とボタン2の連射と来た。 なんでまたこんな実装? と思ったんですが、実はこれ国内版はセガラリーのフルバージョンがバンドル(!)。つまり国内代理店は、これをレース用のコントローラとして売り出していた、と。
正気か?
じゃあじゃあ、LRでステアリング、ボタンでアクセル・ブレーキ、って考えると、残るシフトチェンジは・・・この棒の上下? ええ?
デザイン ★★★★☆ 雄雄しい。
操作性 ★★☆☆☆ 惜しい。
備考 後述
参考URL 左の"Gravis"からどーぞ。
ちなみにUSB版もこの"棒"がついてますが、セガラリーはバンドルされていないご様子。もちろん普通の10ボタンのUSBゲームパッド。が、どーなんだろ。敢えて数ある10ボタンUSBゲームパッドから・・・コレを選ぶ理由・・・。
あ、そうそう。

以前ご紹介しました同社の"GrIP System"の増設コントローラとしての機能もあるよーです。これで偽サタパと偽プレステパッドの夢の競演ができます。