刑務所の中ではPS3、禁止。
2007年 06月 06日
烏丸が幼少のころは年に何度も、というほどの頻度ではないにしろ、作家・安部譲二氏の「塀の中の懲りない面々」というなんでしょうか"刑務所コメディ"? の映画が民放で放映されておりました。原作者自身の刑務所での経験をフィクション・ノンフィクションおりまぜて面白おかしく構成された連作なんですが、烏丸はこの映画が好き。 その影響なのか、烏丸の書架には"刑務所モノ"の作品が数点・・・なんですかね、刑務所への造詣を深めるための知識欲なのか、それとも単なるサブカル趣味なのか。
1冊は一昨年逝去された作家・見沢知廉氏の「囚人狂時代」 同氏の左翼から右翼へ転身するなどのキョーレツな経歴はリンク先をご覧頂くとして、こちらはノンフィクション。刑務所内の信じがたいエピソードの数々(医療刑務所内で雲古をコネて作った人形を看守に投げつける薬物中毒患者とか)に言葉を失うばかり。正に"狂"。
もう1冊がこちら。
銃刀法違反で3年の懲役刑となった北海道在住の漫画家・花輪和一氏の「刑務所の中」。
厳格な規律のもとで生活する受刑者の悲喜こもごもを、作者の精緻な画風で面白おかしく(時に悲しく)描かれている傑作であります。(映画化もされているようです)
なんだかプチ書評ライクに書いてしまいますが、双方とも我々一般人(もちろん刑務所生活未経験の、という修飾詞が付きますが)にとっては正に"壁の向こう"の生活を知るにはオススメの2冊。この夏、一読してみては?
・・・って、なんでこんなコトを書いているかというとこんなニゥスを見たから。(→「イギリスでPS3が使用禁止! 英国内務大臣が発令」)
ええ? PS3売ってるけど使っちゃ駄目なのン? と思ったら刑務所の中での話だそーです。英国の刑務所ではゲーム機の使用が(恐らくは刑の軽い受刑者だけでしょーが)可能。ところがデフォルトで無線LANがついているPS3は、曰く悪用の恐れがあるので使用禁止とか。
なんかもー前述の2冊では模範囚ですら、"読書の制限が緩和される"・"食事のランクが上がる"程度だった国内刑務所と大きな違い。っていうか無線LANどーのこーのなんて無くてもすごい厚遇だと思うんですが・・・それとも読書という娯楽と、ビデオゲームで遊ぶという娯楽が同一レベルにあるってことなんですかねぇ、英国は・・・それでも犯罪を想起させる"GTA"だとか"ManHunt"とかはプレイできないんでしょうけど。(いや、出来るのか?)
ところでネットワーク機能があるゲーム機、ではなくあくまでも"無線LAN"が最初からついているゲーム機、なんですな。つまりPS3の廉価版は除外。XBOX360も無線LANユニットが別売りなので除外。となるとWiiは駄目、と。
じゃーWiiの方も同じく禁止され(てい)るんですかね? それとも刑務所にはPS3だけが納入されているんでしょーか。