【レビュー】メーカー不明 JB-104

地中海からニーハオ？
　かれこれ10数年、"ゲームパッド"のコレクターなんぞをやっていますと、大概のものを見ても驚かなくなる、っつー悲しさがあるんですな。いやこれは"ゲームパッド"に限らないんですが、よほど新しいというかテクノロジーの発達を感じさせるようなブツ、とかじゃないとなんだろう、ドーパミンだかエンドルフィンがジャブジャブでちゃう、そんな感覚が出てこない、みたいな。

　烏丸です。

　だもんですから自ずと新しいものより古いもの、若干矛盾するようですがつまるところ、自分の過去10年間というコレクター人生の中で"交わることが無かった"プロダクト、そういう方向に目がいく、と。
　で、そういうものって大体が海外。ビデオゲームの"源流"たる米国だったり、またこれまでも恐らく（当人が望まないだろうけど）これからも"傍流"で在り続けるであろう欧州あたり。中国やら東南アジア、なんかですとどうしても海賊版主流となるので、海外製品の金型を際利用したりコピーしたりだとかでそれほど面白いものが出てこない。（そういう意味では台湾、なんかはPC業界で長年の蓄積があるので新旧ともに期待できたりするんですけれども）

　で、まぁそういう面白いものを発見できるのはやはり"eBay"だとか、海外のお土産が不要になったとかで出品される可能性がある、おなじみ"ヤフオク"。（しかし好きねぇ、ｱﾀｼも）


　ってなワケで、今回はオークションで発見した瞬間即決した。速い。マジで。みたいなコントローラをば。




JB-104
　出た。エンドルフィン、ジャブジャブ。
　見た瞬間、その形状にステレオタイプ的な想像しか出来なかったこの製品。読者ちゃんの目にはどの様に映っているでしょうやら？


　一般的にみてこの形状、フライトシミュレータのスロットル然。左様、確かにこの烏丸の黒目がちのキュートな瞳にもその通りに映ったものの、どうやら様子が違うのな。


どちらの手で持つ？
　これが使用時の向き・・・なんですけれども、なんか変くない？
　と、いうのも一般的なスロットルがおおよそ"左手"で操作することを前提に作られているのに、このコントローラはいかにも"右手用"。世の中に左利きの人が何億といるであろう、にもかかわらずフライトシムコーナーにあるのは大概が「"右手"でスティック、"左手"でスロットル」、だのにこのスロットル(?)は"右手用"。

　ああ、なるほど珍しい「"左手"でスティック、"右手"でスロットル」なのねーなーんだ地味ー。


　なんて思った読者ちゃんは謝れ。このナイーブさで自他ともに定評のある烏丸に謝って。早く、謝って。



答えは箱に
　いやさておき、実際のところこれ、"タダの"ジョイスティック。おもすれー。
　ｱﾗﾔﾀﾞ、結局「なーんだ」みたいな感想が聞こえてきたので樹海行きの電車の時刻表をウッカリ"駅前探検倶楽部"で検索しそうになりますが、冷静に考えてていただきたい。この形状で"ジョイスティック"を名乗る不思議さを。

　そもそもﾄﾞｺの製品なのよ？　って型番で検索してみると、"や"に地味なサイトが引っ掛かるんですな。


プロダクトを取り扱うにしては極端に地味なサイト
　型番で一致するので間違い無くｺｺ、なのは分かるものの開発/販売元の企業にしては企業の情報も無ければ沿革、採用情報も無し。（いやこんなコントローラを作ってる企業に進んで転職したいﾋﾄも少ないでしょうけども。あ。いた烏丸だ）

　で、上記サイトから１コ上に上がるとそこはショッピングサイトであることが分かるんですな。ドメインは・・・マルタ共和国？


マルタ共和国
　美しい、なれどなんだかとてつもなく"ド"マイナー(失礼)な国のショッピングサイトが引っかかったもんだけれども、じゃあこれってマルタ共和国に所在する企業の製品？　なの？　と思うとどうやら違うのかパッケージには"MADE IN TAIWAN"　まぁマルタ島で生産するよりも台湾だろう、とは思うものの・・・メーカー名も無く確証が持てず。ううむ？




　ともあれ、例によってドライバーをｲﾝｽｺして、って箱の中にドライバーなど無し。

　じゃあ、ってんで実装されているレバーやらボタンの数から適当なドライバーを選択、で動作させてみることに。


４軸４ボタンハット付をチョイス（適当）
　無事に動作。
　いや動作したのはいいんですが、何しろこの形状。これで快適に操作できそうなゲームなど持ち合わせておらず。

　じゃあ、ってんでこれに合うゲームを・・・まぁいいか。




　デザイン　　★★★★☆　大分狂ってる
　操作性　　　★☆☆☆☆　スロットルじゃないので左右にも動きますが
　備考　　　　後述
　参考ＵＲＬ　Now Searching...


　シンメトリデザインのジョイスティックと組み合わせて右手用スロットルとして使える、とかならば幅が広がりそうなものですが、無念そーいった気遣いは無く。っていうかどーにかしてマウスとして・・・って無意味でしょうなぁ。（左手でマウス持つ人用の片手用デバイス、って選択肢が無くもないか）


　っていうかドコの製品なのか・・・本当にマルタ共和国の企業製だとしたら・・・相当嬉しい烏丸なんですけれども。