【レビュー】Acclaim DUALTURBO WIRELESS REMOTE SYSTEM
2008年 09月 23日
"転ばぬ先の杖"って言いますな。
この格言。多くの人が一度、いやさ人によっては二度以上転んで、更にいやさ派手にスッ転んで初めて頭に思い浮かぶ大変やっかいな言葉。烏丸のように"七転び八起き”ではなく”七転八倒"な上に打ち所が悪くてしばらく悶絶するような手合いには大変重いキーワードなんですが、今回はそんな烏丸の大変気の毒な経験則を絡めて。
今を遡ること20年ほど前の話。
世の少年少女が勉学という、その後の人生を左右する大事な研鑽をしていたころ、烏丸も研鑽していたんですな研鑽を。勉学ではなく忍術の。左様、Wizardry"の世界で。 レベル3桁超えの忍者6人を、経験値稼ぎを目的とした3人構成×2のヘビーローテーションで通常運用、当然、全員魔法使いの呪文も僧侶の呪文も完全マスター。

世の中の同年代が小さな単語帳を片手に英単語の暗記に血道をあげているのを横目に(見えないフリ)、やれ"TILTWAIT"だの"MAHAMAN"だとかを覚えるのに入念な時間の入れよう。
※まーその後の人生を左右したワケですがマイナス方向に。結果的に。
さておき、村正が名刀ではなくボルタック商店の量産品に成り下がったある日のこと。キッチンでヤカンがピーという音を立てるのを耳そばだてながら、グレーターデーモンを小3時間ほど養殖しておりますと、お待ちかねのヤカンピー音。すわ、と立ち上がり部屋のドアを開けるとドスン。コントローラのケーブルが手に絡まり
アダプタのケーブルが本体よりすっぽ抜けて当然の電源断。キッチンでけたたましくなるヤカンを放置しながら、慌てふためいて再度本体を接続して電源ON。どうなのか。どうなったのか烏丸の一年。

男泣き。
哀れ忍者6人は電子の彼方に一家離散。呪ったねヤカンをそして社会を。
そんなこんなで20年経過した今も、続編とは言え同シリーズを性懲りもなくプレイしているワケですが同じ失敗をする烏丸じゃあないワケです。あの不幸な事故から学んだ教訓はそう、"Wizardry"をプレイする時はワイヤレス。
馬鹿馬鹿しい程に長い枕(しかも枕を涙で濡らしたエピソード)はこのへんにしといて本日のお題は、こちら。

以前、これのメガドラ版をご紹介しましたが、つまりアレのSFCバージョン。
仕組み自体もまったくの同様、今日日ワイヤレスに使われることもなくなった赤外線。しかしながらメガドラ版は"コードレスコントローラ"と実に通り一遍の名称なのに対してこちらは・・・

妙にかっこいい。
そして例によって・・・

看板に偽り無し。

なにしろ、

異なってる。
メガドラのそれよりもガッカリ感が大分薄いのはスーファミというハードへの思い入れが薄いからなのか、というとそうでもなく、パッケージの画像よりも現物の方が作りが良いからなんですな。

つってもアクレイムのロゴがプリント(パッケージ)がエンボス処理(現物)になってたり、プレイヤー1と2の識別が不明瞭(パッケージ)からLED(現物)識別になってたりだとか。
まー瑣末なこと、なんですがこれならば現物を見てもまー納得。とは言え実際に使ってみて納得出来るものなのか否か。順に。

ボタンのカラーリングは国内版準拠ではなくSNES準拠。
タッチも純正のそれと同様、馴染んでくるまで若干硬い感じ。

ストロークは心なしか浅く、馴染んだら馴染んだで押してんだか押してないんだか不安になりそう・・・ではありますな。
傍らにあるLEDは押下時に点灯、するのではなく後述の連射の設定確認以外には見つめる必要無し。

実は今回の【レビュー】に際して初めてマジマジと見たLR。
純正が長ーい楕円であるのに対して多角形でスマートなデザイン。ただ、カチっとしたタッチでなく純正と同様、メンブレン(+炭素接点)を感じさせる優しいタッチ。
赤外線発光部のすみっこにLRそれぞれ用のLEDが内蔵されているので連射の設定が出来るのは分かるんですが・・・設定しないよね連射。LRに。

純正と同じなのは材質も。
別にプラスチックである必要もない、ってのは分かるんですが個人的にはプラを希望。ところでSELECTはともかくSTARTボタンには連射の設定が可能。そう、めったに使いませんが"SLOW"ってヤツで。

電源スイッチは以前ご紹介したメガドラ用と同様に1度押して"Player1"、2度押して"Player2"。なのでゲーム中に片方のプレイヤーの邪魔をすることも可能、ってやりませんないい大人は。
連射の設定はご想像の通り、"TURBO"ボタンを押しながら任意のボタンを押下。なのですが、連射1段階目は各ボタンを1度押し、連射2段階目は2度押し、オート連射は3度押し。設定後は前述の各ボタン脇のLEDが1~3回点滅で現在の設定状況が確認できる、という仕組み。(設定完了後はこのLED、なんらかの連射設定がされているボタンは点灯しっぱなしになるイタワリ機能)
※スロー機能は毎度のことながら縁がないので割愛
ところで電源スイッチだけプラスチックで若干の高級感。っていうか統一しろよアクレイム。

硬い。実に硬い方向キー。
よくよく考えると純正も大分馴染ませないといつまでーも硬かった気がするんですが、かれこれ2ヶ月くらい使い込んでるんですけれども未だに変わらず。

分解していないので正確なところはわからないのですが、おそらく純正ゴムをそのままか少々の加工で移植可能と見た。なので適度に馴染んだ愛用の純正から移植してワイヤレスだイエーイ、みたいなのが吉カモ。
ところで最後になりましたが子機に使用する乾電池は単四×4という地獄のような本数。

触らずに放置しておくと数分で電源OFFされる節電機能があるのでまぁ許せるんですが、これヒトツでeneloop1セット使用ってのはナカナカ痛手。(でも地球のことを考えるとeneloop一択になりますが)
デザイン ★★★★☆ 今思えばSNESのカラーリングって素敵
操作性 ★★★★☆ 受光部を意識するのはメガドラのと一緒
参考URL 前にも言いましたが既に破産してます。
備考 後述
どうもSFC、メガドラなどの8bit→16bitの過渡期って無線といえば赤外線だったようで各社から出てたみたい。例によって集めるのは烏丸のライフワークなんでいいんですが、当時のものは、どれもこれも結構な数の電池を使うのが難儀。
科学の進歩って使用電池の本数でも測れるのかもしれませんなぁ。
ところで未だにSFCのゲームを実機でプレイしている向きにはオススメですぞこれ。